Shonandai Gallery 〔六本木〕
Room C ap.pr 2018   Room D 明神睦美 展▼


2018.6.13(Wed)~6.21(Thu)
Mutsumi Myojin
明神睦美 展
-極薄のガラスがすり抜ける-
12pm~7pm(最終日5pmまで) 
※会期中無休

私は毎朝、その日見た夢の内容とそれに影響を与えたと思われる過去の出来事をノートに記録しています。書き溜めた夢日記の内容からモチーフを選び出し、倒錯的な絵画空間を作っています。夢研究の第一人者アラン・ホブソン氏は自身の著書で、“夢とは健常な精神倒錯である”と語っており、彼の研究によると夢を見ている脳の状態は、精神疾患や薬によって錯乱を起こしている脳と反応が全く同じなのだそうです。睡眠中の自分は狂乱の中におり、まるで他人の判断基準で動いていたかのように日常では考えられないことをし、有り得ないものを見ます。
 私にとって夢とは、ユングやフロイトの提唱したような自己の抑圧された欲求を示すものではなく、現実での記憶を自分の意思を反映させず混沌としたストーリーに作り変える装置という位置付けになります。夢は一般にごく個人的体験として内省に繋げられがちですが、自分の価値観や判断が通用せずただ経験した出来事を脳内の電気信号によってランダムに拾われ映写されるという点ではむしろ、社会の中の自分の姿を客体的に写し出す鏡と言えるでしょう。日々を観察し蒐集することは私の輪郭を形作り、過去から一続きの現実世界に生きていることを確信させてくれます。そして、夢自体が私にとってはエスキースになります。
夢を文章や絵で脳に記録し直すことによって生じる「夢見状態」と「覚醒状態」の意識の相互作用性、またその操作を繰り返すことで現実認識の度合いを変えることはできるのかということを、自分に課す長期的な実験と作品制作を重ねることによって観察していきます。(明神睦美)

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